細菌も人間と同じ生物です。
よって、自分自身が生きるための機構が備わっています。
結果的にその機構が自分以外の生物に対して役に立つということはありますが、実際の目的は自分自身が競争を勝ち抜いて、生きていくために備わっているのです。
特に細菌の場合は小さくて、外部からの攻撃に弱いので自分自身を生存させるために様々な工夫を凝らした機構が備わっています。
たとえば、乳酸菌は糖を分解して乳酸を作り出します。
この乳酸を放出するという役割によって、その他の細菌を死滅させたり、細菌の増殖を防ぐという役割を持っています。
乳酸を作り出すことができるということが、自分自身を生き延びさせることに繋がっているのです。
そして、結果的には、乳酸菌は自分の栄養源となる糖分を得やすい場所である、動物の腸内に生息するようになりました。
人間の腸内にも乳酸菌は生息しています。
また、ヨーグルトなどを食べることによって、ヨーグルトなどに含まれていた乳酸菌は腸内にとどまることになります。
これは、元々人間の腸内というのは乳酸菌にとっては心地よい場所であるからです。
栄養源は常に補給されてきますので、餌が枯渇して死滅するような心配は全くないのです。
そして、腸内に住み着いた乳酸菌はその他の細菌が増殖をするのを防ぎます。
よって、乳酸菌はその他の細菌とは基本的に相性が悪いといってもよいでしょう。
ただし、細菌の種類によっては乳酸菌と共存をすることができる場合もあります。
乳酸菌が含まれている食品の中には様々な乳酸菌が生息しています。
どのような乳酸菌が含まれているのかや、乳酸菌以外の細菌がその食品の中に含まれているのかは、食品の種類によって異なります。
乳酸菌はその他の細菌と相性が良い場合もあれば、相性が悪くて、その細菌が増殖するのを防ぐような行動を取ることもあります。
菌の相性を考えながら、乳酸菌を摂取するようにしましょう。
そうすることによって、乳酸菌の効果をより大きく発揮することができるようになります。